遺言の執行
遺言の執行とは、遺言の内容を実現するための手続のことをいい、遺言の執行は原則として(遺言執行者がいない場合)、相続人全員の協力のもとで行います。
したがって、相続人が大勢いたり、相続人の一部が遠方に居住していたり、行方不明だったりすると手続きに大変な手間と日数を要することになります。
また、遺言の内容に納得していない相続人がいるときなどには、一部の相続人の協力が得られず遺言内容の実現ができなかったり、相続手続きをきっかけに相続人間に感情の対立が生じたり、あるいは遺言の執行が公正になされない可能性もあります。
そこで遺言者は、遺言によって信頼できる人や司法書士・弁護士などの専門家を遺言執行者に指定したり、遺言作成時に適当な人が見つからない場合には、遺言執行者の指定を第三者に委託することができます。
遺言執行者に指定された者は就任(就職)を承諾するかどうかは自由であり、また、指定された者が先に死亡する場合もあるので遺言で指定する場合はその点を考慮に入れる必要があります。
遺言によって遺言執行者が指定されていない場合には、相続発生後に家庭裁判所に遺言執行者の選任を請求することもできます。
遺言執行者がすることとは、相続財産目録の作成、相続財産の管理、その他遺言の実行に必要な一切の行為です。相続人といえども遺言執行者の職務を妨害することはできず、相続財産の処分などはできなくなります。遺言の執行に関する費用は、相続財産から支払われます。
また、遺言執行者には報酬もあります。原則的には、被相続人が遺言の中で報酬を定めますが、遺言に報酬の定めがない場合には、家庭裁判所が相続財産の状況やその他の事情を考慮して定めることができます。
遺言執行者の職務
① 財産目録を作成し、これを相続人に交付
② 相続人の相続割合や遺産の分配方法についての執行
③ 遺贈の遺言があった場合は、受遺者に対して財産を引渡し
不動産については、所有権移転登記手続
④ 相続財産の不法占有者に対して明渡しを請求、貸家の未納家賃の取立て等
⑤ 認知の遺言については、就職の日から10日以内に戸籍の届出
⑥ 相続人排除や排除の取り消しの遺言の場合には、家庭裁判所に申し立てて、審判を経て戸籍の届出
遺言書作成に関するトピックス
・遺言を作成すべき場合
・自筆証書遺言
・公正証書遺言
・秘密証書遺言
・遺言ができる人
・遺言でできること
・遺言の有効・無効
・遺言書の検認
・障害がある人の遺言
・生命保険と遺言書 ~遺言による保険金受取人の変更~
・遺言書と遺書の違い
・遺言書が見つからないとき
・遺言の執行
・遺言執行者
・遺言の取り消しと複数の遺言の存在
・遺贈
・遺言の有効・無効
・遺言の種類・方式
・遺言執行者を定める必要性
・遺言公正証書を作成するための必要書類
・遺言公正証書の立会人(証人)
・遺言の撤回(取消)
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